犬の熱中症の原因の多くは、飼い主さんの見落としによるもので、毎年多くの愛犬が命を落としています。
今回は、愛犬を熱中症から守るために心がけるべきことを、獣医師の野矢雅彦先生に教えていただきました。
熱中症の怖さを知ろう

高温多湿などの条件が重なると、犬は数分〜数十分で熱中症を発症します。重篤症状になるとほぼ死に至るうえ、仮に助かったとしても、脳障害や失明などの後遺症が残るケースもあります。
人は汗をかくことで体温を調節できますが、犬はハアハアと浅く速い呼吸をすることでしか、体内の熱を逃すことができません。全身が被毛におおわれていることもあり、人が思っているよりずっと暑さに弱いのです。長毛種、短頭種、大型犬に加えて、肥満傾向の犬や運動不足の犬などはとくに注意が必要です。